容赦ない地割れ (生命の氾濫.ver)歌词
添加日期:2023-12-27 时长:05分53秒 歌手:害 KerberosGuy *
作词 : 害 KerberosGuy *
作曲 : 害 KerberosGuy *
秋の日が落ちてほんの数時間後、街の輝きと反比例して足元に害虫の骸が落ちてゆく。
路地裏を照らす一本の街灯が小さな生命を、業火で焼き尽くす。
青みがかった光は背に闇を作り、これにより世界は不平等であると、少年は酷く感じていた。
また一つ、生命が消えた。
猥雑な輝きを放つ艶を持った小さな小さな肢体は、ジュっという音を立てて油の焦げる匂いに変わり果てる。
これが業火の罠だ。
最期の灯火が消える瞬間と、罠にかかる瞬間の不完全なリズムに目を奪われて
風の冷たささえ気にやむことはない。
こんな俺の生業を眺めた彼は、一言も許さず記憶の奥底へ消えていった。
生と死の入れ替わりの激しさゆえ、これを秋の嵐と名づけている。
今日は、九月の最終日。
2
俺には兄がいた。もう随分前に絶縁したのでどうしても過去形になってしまう。
また、一つ。
焦げ落ちていくあれに視線を置くと、当然なのだが、鋭利な光が瞳に差し込んでくる。
さらに時間が経つと、精神上に偶発の乱気流が起こる。
勿論俺の世界で起こっているだけで、自然にはなんら影響はない。
虫はあの光を視ると、一心不乱に街灯を目指し、前進する。
それまで、一定の軸に操縦されていたかのように、志していた進路を打ち消し、狂気を暴発させるのだ。
上下に揺らめいていたのにも関わらず、いきなりの速さに、
こいつらはとんでもない力を秘めているのだと、俺だけは気づいている。
そして、それからは業火に一直線、という訳でもない。
サビ
喩えるならば彼は勇者。数万匹の中にいる勇者として罠に掛かった。
途中までは誘われるがままに光に自我を奪われるが、
最終的に残る理性を溶かされるまで、ただ我武者羅に生への執着を見せる。
恐怖を数秒間の間に幾度も感じれば、それ自体が恐怖であるのか考えるのが理性というものだ。
人々はそれを、気狂いと、醜いと蔑んでいる。
九月の最終日は、毎年俺の自律を狂わせる。
たいてい二月も経てば理性に呼び戻され、いつもの生活に戻れるのに。
『朝が怖い。夜がずっと続けばいいのに。』
兄と似た容姿をした男が、十年前の俺を視ている。
ラスト
あの時の一言が今でも胸に刺さって消えない。
だから俺は、兄の為に夜を手に入れたかった。
幻覚の彼はつまらないものを見たと言わんばかりに、舌打ちをして去っていった。
蘇る不幸せな瞳が俺を駆り立ててゆく。
また、一つ。
ひたひたと近づいてくる足音を、俺は聞き逃さなかった。
あの秋の日は例年に比べて湿気が酷かったように思う。
生暖かい俺を上下する視線と、脆さを見透かした細い瞼が歪み、彼は粘る視線を世界に反映させていた。
兄と彼を重ねた俺は特に何をするでもなく、息を上がらせ既視感というものを初めて体験する。
あの街灯の光は、太陽に酷似している。俺の中で俺が塵と化していく。
これに集まる一番の弱者は俺という人なのだ。
遥か地上で美しさを愛でる、お気楽な、地上の人類だ。
きっと彼らは太陽に穴を開ける黒点で俺はその黒点に精神異常を来たすStrangerなのだ。
どう羨もうが、完全な闇には辿りつけない。せめて汎下にはならないよう、努力が必要だ。
世界のmidlow(中低域)に蔓延するネオンを睨みあげた。
その俺に、卑しい報せを携えてくる仲間がいる。時刻は0:00を過ぎていた。
最底辺と交わること、現在の俺に相応しい事変。
また一つ闇に散った。長い雨が止んだ。编辑于2023/12/27更新
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